【出演者インタビュー:桑島法子】朗読夜~ケモノト~


投稿日:2024/09/30

朗読桑島法子さんにインタビューしました!
【IBCワイドステーション9/12放送分インタビューより】


Q 「朗読夜」はどんなシリーズ?
A 同郷の宮沢賢治の作品をみなさんに聞いていただく朗読ライブとして2001年からやっていて、今年で23年目です。3年前に初めて三陸地方で、釜石市民ホールTETTOに呼んでいただいて公演しました(2021年/20周年記念公演)。その時終演後に、館長さんから“また来てください!”と力強くおっしゃっていただいていました。

 

Q 共演アーティストについて
A 取り上げる作品によってご一緒するアーティストが変わりますが、今回は秋田生まれ、千葉育ちのチェリスト、五十嵐あさかさんと共演します。五十嵐さんとは10年以上何度も共演していて、彼女の祖母の家が大曲にあって、子供の頃から行き来していて東北の空気感が分かる方なので、初めて共演した時から宮沢賢治作品に合っているなと感じました。今回も全て彼女が作曲した曲で、また色んな演奏技法を使ってチェロだけとは思えない音世界を作り上げてくれます!

 

Q サブタイトル“ケモノト”と取り上げる作品について
A 今回はメインに「なめとこ山の熊」を取り上げます。近年は住宅地などに普通に熊が出るようになってきてしまって、とても衝撃を受けていました。人間と熊との関係性が変わってきてしまったと感じています。改めて賢治が残したこの作品を聞いていただきたいと思いました。また今年刊行100年にあたるという事で「注文の多い料理店」も、もう一つのメイン童話として、五十嵐あさかさんの音楽とともにやらせていただきます。その他、朗読夜でいつも朗読している「永訣の朝」「原体剣舞連」などに加えて、三陸沿岸にちなんだ詩「暁窮への嫉妬」「発動機船」というちょっとマニアックな作品も朗読します。

 

Q お客様に投票で選んでもらう企画
A 今回初めての試みとして、お客様に選んでもらって朗読する企画を予定しています。“ケモノト”にかけて「月夜のけだもの」と「化物丁場」の二つの作品から、公演当日お客様の投票によってどちらを読むかが決まるという。ケダモノもバケモノも=ケモノです。

 

Q 朗読について
A 父親が「永訣の朝」や「原体剣舞連」を朗読する趣味があったので、それを聞いて育ったこともあって、小学校の頃から賢治の童話を声に出して読むことをしていました。その延長線上にこの朗読夜があります。朗読はシンプルに自分の声だけで「伝わる」という事に病みつきになってしまう魅力があり、その時の自分の表現の仕方で読み方も変わるので、同じ作品を朗読したとしても、毎回何度でも新鮮に読めるという事が面白いと思います。また受け取る側(観客側)もその時の人生の経験値によって、感動するポイントが違っていたりすることも面白いと思います。


公演情報
<リンク>桑島法子朗読夜~ケモノト~

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