【出演者インタビュー:岸上 穣】岸上 穣ホルン・リサイタル~ピアニスト 青島広志を迎えて~


投稿日:2020/10/26

11月23日(火・祝)岸上穣ホルン・リサイタル~ピアニスト青島広志を迎えて~に出演する岸上穣さんにインタビューしました。

〇新型コロナウイルス感染症の影響と自粛期間の過ごし方
岸上 思い切って、ホルンと離れる時間を作りました。もうこんなに長い時間、音楽と切り離した生活はないだろうと思います。今年で5歳になる娘がいるのですが、毎日家の中でできる遊びを家族で考えたり、雪が降った日には家の前で記念写真を撮ったり、少しずつ外出できるようになったら公園やいちご狩りに行ったり、釣りに行ったり。徐々にレッスンの依頼や録音の依頼が増えてきて、自宅で録音したものがテレビで流れたり、オンラインでのご指導もさせていただきましたが、一時期は本当にヘタクソで。(笑)
今だから笑えますが、後悔は全くなかったです。信頼できる友人にリハビリを手伝ってもらって一緒に練習できましたし、家族との時間を大切に過ごせたのは本当に良かったなと思っています。

〇ホルンとの出会いと魅力
岸上 中学1年生の時にブラスバンド部に入部して、当時憧れだったフルートの先輩に近づこうとフルートを選んだら抽選に外れ、ではオーボエを!と志願したら学校に楽器がなく、仕方がないので片っ端から楽器を吹いたらホルンだけ、ブッと音が出たので決まりました。
やはり、オーケストラでホルンに美しい旋律を書いてくれた作曲家が本当に多いのも一つの理由かもしれませんが、いろいろな表情を持った音色(柔らかさだけでなく、鋭さや強さもあります)が、僕は魅力的に感じております。

〇好きな作曲家とその魅力
岸上 ラフマニノフが好きです。もちろん青島先生も!
お二人とも共通するのですが、目まぐるしく和声が変わって曲の色が四季のように鮮やかで、しかも予測できない閃きがあり、なおかつ旋律が美しいなんて。本当に素晴らしいです。

〇ナチュラルホルンとホルンの違い
岸上 ナチュラルホルンというのは、指を押す部分にあたる弁がついていない古楽器で、簡単に言うとド・ミ・ソしか出ない楽器です。それ以外の音をどうやって出すかはお楽しみに…!

〇青島広志さんとの共演のきっかけ
岸上 青島先生は、2011年の冬に、先生が都内の奏者を集めたブルーアイランド楽団のツアーに僕が同行させていただいたことがきっかけでお知り合いになりました。それ以降もご一緒に、NHK-FMにも2度出演させてもらったりしています。

〇リサイタルを楽しみにされている方々へ
岸上 今回の公演ではベートーヴェンの生誕250年記念ということで、ピアノソナタ『悲愴』を先生のアレンジでホルンとピアノのデュオとしてお聴きいただけるほか、先生の新作『つの笛吹きの休日』『つの笛吹きの子守歌』の2曲も演奏します。今、生きている作曲家に作品の解説を交えながら演奏を聴くという機会は滅多にないと思いますし、先生の絶妙なトークが本当に面白くて、きっとホルンのことを間近で見たことのない方でもお楽しみいただけるコンサートとなっております。ナチュラルホルンでのコンサートにおいては、日本ではまだ数えるほどしかされていないですし、ホルンという楽器の奥深さがよく分かる内容だと思います。精一杯、演奏させていただきますので、どうぞお楽しみに!


岸上穣さん&青島広志さん


公演情報
<リンク>岸上 穣ホルン・リサイタル~ピアニスト青島広志を迎えて~

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