【出演者インタビュー:小山雄大】わらび座ミュージカル「ジパング青春記~慶長遣欧使節団出帆~」


投稿日:2020/09/11

2019年ツアー公演より 撮影 / コンドウダイスケ

「ジパング青春記~慶長遣欧使節団出帆~」に主人公・リウタ役として出演する小山雄大さんに、作品にかける思いやミュージカルの魅力についてインタビューしました!

〇新型コロナウイルス感染拡大でわらび座の公演活動にも自粛などの影響があったとお聞きしました。どれくらいの影響があったのでしょうか?
小山 今年運航予定だった全ての作品が、初日を遅らせての出発になりました。ジパング青春記も1ヶ月遅れ、6月末に1公演しましたが、未だその1回のみです。
他にも学生さんへの踊り教室が特徴のわらび座への修学旅行は、7月までの学校は全て中止になりました。温泉ゆぽぽ(温泉・宿泊施設)も休業を余儀なくされました。今も公演がキャンセルになっていっています。
現在は、わらび劇場(あきた芸術村常設公演『空!空!!空!!!』)はコロナ対策のため、公演前に全席を除菌し、入場者数を制限して、公演をしています。温泉ゆぽぽも営業時間を短縮しながら営業しています。どこの施設でも除菌液を置いて対策を重ねています。

〇コロナ禍の中、いち早く全国に支援を呼びかけ、多くの支援が集まったとお聞きしました。支援に対してのお気持ちをお聞かせください。
小山 本当に嬉しかったです。全国の皆さんにわらび座が愛されていたことを実感しましたし、このわらび座70年という歴史の中で、先輩たちが繋いできた人と人の思いがこうして形になっているんだと思いました。沢山の方の想いを背負って、感謝を胸に安心して全国で公演できること、恩返し出来ることを心から祈っています。

〇歌って、踊って、演技して…と大忙しのミュージカル!その魅力を教えてください!
小山 ミュージカルは、音楽の力、言葉の力、躍りの力を1つにして表現される総合芸術です。演出家、作家、音楽家、振付師、役者が1つ1つのシーンを本気で考えて生んだ表現がそこにあるわけです。こんなに人の想いが込められた生の舞台は他には無いんじゃないかと思います!言い過ぎかもしれませんが(笑)そう思います。

〇わらび座の特徴・特色とは?
小山 わらび座の舞台・ミュージカルは、メイクジャパニーズ!と言うのが一番かと思います。元々わらび座は、民族芸能を主体にして全国で公演していました。昔はもっと躍り狂っていたわけです!ミュージカルになってから、日本の歴史上の人物を取り上げて作品を作ることが多いのですが、台詞もその土地の方言を使ったり、躍りもその土地の民族芸能をモチーフにしたり、音楽も日本の民謡を使ったりと、日本の素材を使って作られています。
昔から人の暮らしに根差して舞台を作ることに関しては変わらないところです。

〇「ジパング青春記」のあらすじ・見どころ
小山 ジパング青春記という作品は、今から400年以上前の1611年の宮城県石巻のお話です。2011年の東日本大震災からちょうど400年前の東北で、同規模の地震と津波が実際にありました。その津波で大切な家族を失くしてしまった一人の青年リウタが、沢山の人の支えや励ましで立ち上がり、伊達政宗が掲げる大きな夢に触発され希望を持って歩み始める、という物語です。見どころは、物語の中盤で踊られる、岩手・宮城に伝わる民族芸能『鹿踊(ししおどり)』です。リウタの想い、村人の想い、京都の踊り子たちの想いが1つになって踊られます。深い感動が届くようにがんばります!

2019年ツアー公演より 撮影 / コンドウダイスケ


〇「ジパング青春記」にかける思い
小山 このコロナ禍の中、希望を持って歩み出す若者の姿は、全国の皆さんの心に届く姿じゃないかと思います。水泳選手の池江璃花子さんが五輪1年前メッセージとして語っていたことが心に残っています。「逆境から這い上がっていく時には、どうしても希望の力が必要だということです。希望が遠くに輝いているからこそ、どんなに辛くても前を向いて頑張れる。」この言葉と、ジパング青春記は本当にピッタリだと思いました。まさにそういうことだと思います。スポーツも文化も、今は…「希望」が輝く時なんだと思います。物語を通して、少しでも「今を生きる力」になれたらと願っています。去年とキャスト変更して、新メンバーのジパング青春記をお届けします!キャスト・スタッフ一同、皆さんに舞台を届けたくてウズウズしています!楽しみに待っていてください!

ありがとうございました!

リウタ役・小山 雄大さん

写真 / コンドウダイスケ


 

公演情報
<リンク>わらび座ミュージカル「ジパング青春記~慶長遣欧使節団出帆~」

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